出産するまでの貴重な時間

妊娠中に読んだ本

フランスでは、妊娠中の妊婦は映画もみず、本も読まず、人によってはニュースなども一切見ないのが赤ちゃんにとって良いとされているそうです。 そのかわり、一日1杯までワインは良い。など不思議な制約があるそうなのですが、一体、どうやって10ヶ月を過ごしているのかなぞです。

私は、妊娠中に様々な本を読み漁っていました。 その中でもとくに良かったのが、「からだクリエイト きらくかん 奥谷まゆみさんのお産本」。 出産や出産後の色々なハウツーもさることながら、妊婦が「妊婦様」にならないような手引きがたくさんが書かれています。

どうしても自分中心になってしまいがちな妊婦生活。それを、自分は赤ちゃんの補助役でしかない。赤ちゃんこそ主役である。と思い出させてくれるやさしい本です。 そして、もう1冊が「MINMIのキセキ」。 とても読みやすい絵本です。 最後に出産を「気持ちいい」なんて言っていて、安心して読める本です。

フランス人がこんなマタニティライフを送るのは、外的なネガティブさを排除するためだと思うのですが、それは日本人にももちろん必要なこと。 早いうちから「育児本」を読みすぎて、産んでからのママたちの苦労話などを知ってしまうと、その不安から出産そのものが嫌になってしまうもの。

そんなネガティブメッセージは、実は生活の様々な場所にひそんでいて、ニュースでの虐待報道など避けられずに受け止めざるをえない情報も多いものです。 そんな時にもう一つおすすめなのが、絵本をお腹の赤ちゃんに読み聞かせてあげること。 赤ちゃんは結構早いうちから耳が聞こえているので、読み聞かせることで言葉の発達がスムーズになったりと、産後にまでうれしい変化が。

でも、何より子供向けの絵本の感動的なことといったら!無駄のない文章、かわいい絵、シンプルな中にあるメッセージ。 子供の頃には気付けなかった奥深い内容を読んでいるうちに、自分が号泣してしまうほど。 赤ちゃんとの一体感を実感できます。

妊娠中の運動

私は比較的「元気な妊婦」だと感心されます。 それは、多分「妊婦」であることをあまり日常の障害と考えないで生活しているせいかもしれません。 5ヶ月から7ヶ月の頃には、自分が妊婦であることを忘れてしまう日すらありました。 朝早くから通っていた学校へ行き、昼過ぎに終わってから友達と買い物やお茶へ。帰宅したら20時過ぎということもしばしば。

でも、家に一日いてゆっくりとしているよりもずっと、気持ちの面で楽でした。 また、一日に3km以上は散歩することを心がけていました。同じ3kmなのに、お腹が大きくなるにつれてだんだんと時間がかかってくるのがわかりますし、毎日の体調の変化、例えば「今日は随分お腹がはりやすいなあ」とか、「今日は、まだまだ歩けそう」など、体のバロメーターとなって自己管理が楽になります。

また、妊婦さんでほとんど運動しない人の特徴に、「どのくらいの運動をして良いのかわからない」というのもあるようです。 それは、各地で最近「マタニティヨガ」教室などがあるので、一度参加してみるとよくわかります。意外と「こんなに動いても大丈夫なの?」と驚くと思います。

私の場合は、通っていた病院で週に1度「マタニティビクス」や「マタニティヨガ」などがありました。その場合には、クラスの前後に必ず赤ちゃんの心拍音の計測を助産師が行ってくれるので、とても安心でした。 マタニティの間に運動をしないで、体力が落ちてしまったり、骨盤底筋が緩んでしまった妊婦さんは、産後にとても苦労されている人が多いです。

出産を乗り切る体力ももちろんのこと、その後の育児を乗り切る体力がないため「赤ちゃん自体を重荷と感じる」ともききます。 団塊の世代は、「とにかくよく食べて安静に」という指導のもとマタニティを過ごしていたといい、母たちもそのように勧めてくることが多いのですが、そこは気合を入れて産後の自分のためにも、体力づくりをがんばるべきだと思います。

出産の準備

「ソフロロジー式分娩法」をご存知でしょうか? この出産方法は、出産の痛みを恐怖に感じることのない心のトレーニングを前もってしておくことで、陣痛の中でも萎縮して固くなってしまう子宮や産道をリラックスさせ、伸びの良い体作りをし、母子供に快適な状態で出産に臨むというものです。

基本的に痛みは痛みととらえるのですが、「痛み」そのものを赤ちゃんと対面するための「喜び」として受け止め、ヨガの腹式呼吸を取り入れながらお産を行います。 最近では、この分娩法を取り入れている。とうたっている病院も増えてきました。特に、九州地区はソフロロジーの先進地として東京などよりもずっと取り入れている病院が多いようです。

基本的に、トレーニングではまず「本」を読みます。私は「ソフロロジーなら出産の不安が喜びに変わる」という松永昭さんの本を読みました。 そして、日本ソフロロジー協会に連絡してCDを送ってもらいます。このCDの中には、声でソフロロジー式出産の話があったり、出産そのものをシュミレーションできるようなナレーションが入っていたり、リラックス音楽が入っていて、夜寝る前やリラックスタイムにききます。

正直、私は全て聞き終わるまでに1ヶ月かかりました。 聞いているとどうしても眠くなって寝てしまうのですよね。 きっと、それくらい心地よいCDということでしょうか。でも、それでも良いとのことです。何度も繰り返し聴いては眠る。を繰り返すことで体がその感覚を覚え、人によっては陣痛の間に曲を聴いて眠ってしまう人もいるそうです。

私は、この方法を実践する上で、「赤ちゃん」への考え方がすごく変わりました。 「出産を恐い」と考えてしまうのは、どこかで現代のお産では「生まれてくるのが当たり前」と思っているせいだと思ったからです。 生まれてくることがもっと奇跡なら、きっとお産の痛みですら、赤ちゃんの成長だと喜びとして受け止めることができるのですから。

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